秩父札所4番巡り高谷山金昌寺

秩父札所4番巡り高谷山金昌寺のご案内

歴史

歴史

天明三年、浅間山が大噴火しました。関東一帯に火山灰が降り、農作物にも甚大な被害が生じ大飢饉となり、秩父でも多数の死者がでました。そこで秩父札所4番金昌寺の住職古仙登嶽は千体の石仏安置を発願したところ、全国から三千八百体も集まったといいます。その後、石仏は裏山の土砂の流出などで減ったが、現在な観音・地蔵・羅漢など千三百体を数えます。境内の六角堂に、江戸時代作の寄木造りの役行者像があります。それ以前は修験道との関わりがあったと見られます。本尊十一面観音像は漆箔彫眼の室町時代の作で、脇侍の寄木造玉眼入り地蔵菩薩は鎌倉時代末期のものとされております。

札所4番

札所4番

秩父札所4番の観音堂回廊の右端に安置されている、座高八十八cmの慈母観音像は、子育て観音とも呼ばれて特に有名であります。豊かな両の乳房をあらわにして、膝の上に抱いた赤子に乳を飲ませようとしています。この石仏の下絵を描いたのは浮世絵師喜多川歌麿だともいわれ、また蓮台にカエルが彫られているのは「ミカエル」に通じ、隠れ切支丹が礼拝の対象とした「マリア観音」だとする説もあって興味が尽きません。やさしいお顔で巡礼者の旅の安全を見守っております。

御詠歌:あらたかに 参りて拝む観世音 二世安楽と 誰も祈らん
真言:おん まか きゃろにきゃ そわか
宗派:曹洞宗
本尊:十一面観音菩薩
住所:〒368-0004 埼玉県秩父市山田1803
電話:0494-23-1758
時間:8時~17時
交通:「西武秩父駅」より西武バス皆野行きか定峰行きで「金昌寺」下車、徒歩5分。

徳利地蔵

徳利地蔵

右手に徳利をもち、左手で大盃を逆さにしている石佛があります。たいへん特徴ある姿なので、すぐ目につく面白い像であります。秩父札所酒呑み地蔵と呼ばれ ております。こんな話があります。この地の名主さんが、お酒の上で失敗したので、「もう酒は呑みません。」と代官の前で誓ったのに由来するといいます。禁 酒をこの前で誓っている人もいるといいます。

1300余体の石佛群

1300余体の石佛群

秩父札所4番寺の1300余体の石佛群は有名であります。寛政元年登嶽和尚が、寺の繁栄と天災等の犠牲者供養のため発願し、7年後に成就しました。近くの 石屋さんが、寄進者の注文によって石佛を作り寄進したといいます。この石佛群を眺めると、心忙しい人々も安らぎを覚えるのであります。

子育観音

子育観音

秩父札所4番寺本堂の前の子育観音は有名であります。母親が子供に乳を与えている姿が美しく表現されています。やさしい母親と無心な子供の姿に、見る人は みな感心をしております。このお姿に我子の無事な成長を願っている母親もたいへん多いです。