秩父札所5番巡り小川山語歌堂

秩父札所5番巡り小川山語歌堂のご案内

歴史

歴史

「語歌堂」の名は、昔、村の裕福な檀徒で風流人でもあった本間孫八が、ある夜現れた一人の旅僧と徹夜で歌道の奥義を談じ合ったことによります。旅僧は、暁方にかき消えるようにしていなくなりました。そこで孫八は、旅僧が観音の化身であったと悟り、旅僧が訪れた堂を歌を語る堂と名づけ、慈覚大師の作と伝えられる准胝観音を安置したと云われております。秩父札所5番の准胝観音は、仏母ともいわれ、密教の女性尊で除災・延命・求児・徐病などをつかさどります。日本百観霊場中、西国第十一番札所の上醍醐寺と、この語歌堂だけが本尊としています。語歌堂の納経所は、長興寺です。

札所5番

札所5番

秩父札所5番の観音堂は文化年間の再建で、銅版茸きの宝形造りです。道内の格天井には龍や雀などが鮮やかに描かれております。本尊は、午歳に開帳される秘仏です。六本の腕をもち、蓮台に坐す。蓮台の下では、二体の龍王が茎を支えております。明治十七年十一月、秩父困民党を率いた落合寅市は、花火師だった部下に大砲とみせかけて花火筒で尺玉を打ち上げてみせて、鎮台兵を大あわてさせた。この時の、木製の大きな花火筒が、堂の左手横の小屋に残っています。長興寺の本堂では、不定期だが、横瀬人形芝居が演じられ、地元の人々に親しまれております。

御詠歌:父母の 恵も深き語歌の堂 大慈大悲の誓たのもし
真言:おん しゃれい しゅれい じゅんでい そわか
宗派:臨済宗南禅寺派
本尊:准胝観音菩薩
住所:〒368-0072 埼玉県秩父群横瀬町横瀬6086
電話:0494-23-4701
時間:8時~17時
交通:「西武秩父駅」より西武バス皆野行きか定峰行きで「語歌橋」下車、徒歩3分。

擬宝珠

擬宝珠

秩父札所5番寺本堂の周りをよく見ると、回廊の擬宝珠が美しい年輪を表していて、心が和みます。この回廊の擬宝珠の美しさは札所のなかでも一番美しいと言 われております。

語歌堂

語歌堂

秩父札所5番にある絵巻です。ある日、ひとり堂にこもって歌想を練っていると一人の僧が訪ねてきて、話が好きな歌道のことに及ぶと大いにはずみ、二人は夜を徹して和歌の奥義について論 じ合いました。翌朝孫八が目を覚ました時、旅の僧の姿はすでになく、のちにこの僧こそ聖徳太子の化身であったことがわかり、孫八はこの堂の名を語歌堂とし たといいます。