藁葺き屋根の葺き替え~カットの完成まで
次の日が、雨の予報になっていたので、頑張って最後までカットしていきました。画像を見てもわかると思いますが、だんだんと綺麗になっているのがわかるかと思います。小麦を綺麗に並べていき、カットも綺麗にする技術を身につけると、1本1本では弱い小麦も、雨・風に強い屋根へと変化していきます。
屋根の技術を覚えるときに、すぐに気がついたことがあります。それは、いくら表面だけの葺き替えを覚えても、なかなか技術があがらないのを感じました。そこで下地の作り方をノートに書いたり、1本1本の竹は何センチで、それで全体の形はどうになっているのか?などと考え、すべての竹の位置を理解してから、葺き替えの作業をすると、別の感覚で技術が上がっていったので、早めに葺き替えの技術を覚えたと思います。
ハナの部分は、こうやって綺麗にカットしたら、竹ぼうきを使って小麦の破片を下へと落としていきます。
木のコテを使って、ハナの部分の角度を微調整して叩いていきます。
木のコテを使って、下から上へと叩いていき、角度調整していきます。特殊なハサミとこの木のコテなどは、最初から体に馴染んだので、すぐに覚えることができました。
いよいよ完成に近い部分を叩いていきます。木のコテで叩いたり、手で叩いたりとしながら綺麗に仕上げていきます。
こんな感じで綺麗に仕上がりました。ところどころ、黒いようなラインが入っていますが、あれは、丸太足場の時に、濡れて少々、小麦のクズが残ってしまっているだけであって、いずれ落ちていきます。こうやってみると、本格的な職人の技術は、すでに身についているようです。
この屋根の端の部分を下から見ると、刀の部分・ハナの部分・煙り出しの部分となっており、難しい技術が入っておりますが、四隅がそろっている屋根は、ハナの部分からの作成になりますので、覚えれば、そんなに難しくはないと思います。自分で屋根を葺けるようになるためには、下地の竹の位置が全体的にどうになっているのかを理解したほうが早いと思います。
さて、後は、晴れてから足場をかたずけることにいたしましょう。
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