茅葺き屋根に小麦を並べて葺いていく~その2
小麦を綺麗に並べてから、割った真竹を小麦の上におき、縄で絞めていきます。割った竹も自分で作るのですが、竹の繊維のラインがわからないと、うまく割れないものです。最初はとても苦労しましたね~うまく割れない!みたいな感じでした。
コテを使って小麦を叩いていき、たたき終わりの場所に顔をつけてみて、上を覗き、屋根の尾根線が見えるようにします。こうやって角度を調節していきます。
ここの場所は、「ハナ」と呼ばれている部分になりますが、とても難しい場所になります。去年、1回、作る工程を見せてもらったので、あとは、虎の巻を見ながら作ってみましたが、無事にうまく作ることに成功しました。でも、最初は、作ったら失敗したので、何が原因なのかよく考え、作り直したらうまくいきました。うまくいくと気持ちがいいね!
ハナができたら、いつものように小麦を並べていきます。ここから上をみると小麦が厚く葺いてあるので、それにあわせるように小麦を葺くリズムを少し変えていきます。かなり慣れてきているので、どんどん葺いていきますよ~
小麦を、バチンバチンと綺麗に並べていき、細い竹と割った竹を使いながら小麦を締めていきます。現在、半分からちょい上まで来ましたが、とてもいい感じだと思います。この小麦で葺いていく屋根は、一人の職人が葺いていかないと、綺麗にならないと思います。理由は、小麦が細く短いためになります。人によって小麦をもった感覚が違ってくるためです。現在の私の状態は、職人と呼ばれるほどではありませんが、この家を守ることは、どうやらできそうです。この家も築300年は経っているので、昔からこの家を愛してきた先祖たちは、私の姿を見て驚いているでしょう。
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