札所2番 大棚山 真福寺
長い山道をひたすら登っていくと石段が見えてきます。石段を最初に登った先に、この観音様がいらっしゃいます。先ほどのつらかった山道もこの観音様を見ると、体の疲れは忘れてしまいそうです。
観音様のすぐ先の右手にはたくさんのお地蔵様がいらっしゃいますが、赤い前掛けが目立ち実に雰囲気が良いです。
岩の間にお地蔵様がこうやって入っておりましたが、意外な場所にお地蔵様があると、なんだか心が和みますね。
本堂は、三間四面の入母屋造りの銅葺き屋根になっております。本尊の聖観音は、室町時代の作で一木造の優品になっております。野鳥もたくさんいるので静かに耳をすませば声が聞こえてきます。
武陽彫工後藤立斉正道の銘が刻まれた欄間の龍の彫刻は迫力があり、桃山時代の逸品として評価が高いです。
天井を見上げると、お札がびっしりと貼られております。ものすごい数です。
霊験記によると、大棚禅師が岩屋に籠って参禅していると、一人の老婆が禅師の前にひざまずき、過去の罪業を懺悔し、朝夕香華を供え仏道に帰依した。ある日、老婆は一本の竹の杖を残して忽然と姿を消した。禅師はこれをあわれみ、供養のために堂を建てたのが寺の始まりとされております。
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