茅葺き屋根に小麦を並べて葺いていく
茅葺き屋根の下地に、小麦を並べていきます。小麦の長さが短いので、4回に分けて一つの麦の束を作るように、葺いていきます。下に1回厚く葺き、上の穂にかぶせるように2,3と葺き、最後に厚く1回葺いて、一つの束を作り、どんどん並べていきます。一番下は、立ち上がりの部分になるので、これがきちんとできていないと、上に小麦を葺いていっても、途中から葺けなくなってきますのでとても重要な部分になります。並べ終わったら細い竹をおいて、縄で絞めていきます。それから、右端に行って、麦の束を4つ作って角度を調節します。ここは、正確にできていないと、平らな部分もうまく葺けなくなってきます。要は、定規の役割になっている部分です。
右端ができたら、平らな部分にある一定のリズムで小麦を並べていきます。できたら、足場を取り付け、右端に行き、4つの束を作り、角度を調節します。ここは、下の4つの束の作り方とは少し違っております。この場所の作り方を習得するのにかなり苦労しましたね。これがなかなかできないんですよ。
右端ができたら、小麦を上から、1,2,3,4といった感じで綺麗に並べていきます。これも、それぞれ厚さが異なるので、慣れが必要になってきます。
私は、慣れてきましたけど、最初はわからなくて、職人さんが小麦を葺いたところにいって、手で押してみて厚さを手のひらで覚えていったものです。あとは、練習台を作って、何回も小麦をそこに葺いていき体に覚えさせていきました。
小麦を並べたら、「コテ」を使って叩いていきます。これ、職人さんの道具を見て、みよう見まねで自分で作った道具になります。杉の木の根元を使って作っておりますので、よく小麦にくいつきます。私は、コテなんて言っているけど、「ガキ」って言われているみたいです。
足場を取り付け、細い竹を締めていきます。私は、あんまり力を入れると、縄が切れてしまうので、調整しながら締めていきます。この段階までは、非常に順調に仕上がっております。
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