札所4番 高谷山 金昌寺

札所4番には二階造りの仁王門があります。山門の両側には、2mくらいの草鞋がありますが、とても大きいです。
仁王門の天井をみると、ずらっと貼ってあるお札があります。仁王は健脚の神として尊信されてきたので、それと、貼った人達は、何か関係があるのかも。。。
この寺には、お地蔵様がたくさんありますが、その中でもこの酒飲み地蔵様はとてもユニークにできておりますね。
本尊十一面観音像は漆箔彫眼の室町時代作になっております。この寺には、1300以上の石仏がありますが、これには訳があり、昔、古仙登獄和尚さんが、寺院興隆のため石造千体仏建立を発願し、江戸を中心とする各地を巡り寄進をつのり、長い年月をかけて成就したと云われております。
此所に住む荒木丹下といふ者は、慳貪邪智因果乃道理を知らねば、鰥寡孤独を恵まずたゞ悪行をのみ業とせしが、 一時一人の順礼門前にたたずみて手のうちを乞いければ、姦やわが晝寝を妨げし、いで手のうちを報謝せんと 立出で、順礼の柄杓を奪い取って、吾が手のうちは是こうぞと打擲けど順礼はいかるいろもなく、施しなくば 言葉にても済べきに、手にも足ざる者をかく打擲くとは情けなしといふに、丹下いよいよ怒りて、そも我が國は 神國にて一粒の米だに神の宝なるを、佛徒の者にあに施さんや。とくとく立去れと攻れば、正なきことを言な。 人は神の性なれば、吾もそのうちなるを、左程神を尊もの、吾を打擲するいわれなし。天子は民の 父母には有ずや、施しうけざれば我れ飢死せん。佛は自他平等と説き給へりと言。夫よりいちいち利を詰 ければ、丹下一言もなく、発起して此観世音を深く信じて、大善人となりたるは上思議の霊験なり。
赤子に乳を飲ませる子育て観音様。実に見事な石像になっておりますので是非ご覧ください。
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